糖尿病に対するストレスフリー療法の効果(会長著作本より抜粋)

ここでは、私たちの「ストレスフリー療法」を受けた60歳台の患者様の改善例を紹介します。この方の血流量は、治療前と後で比較すると2倍に、多い時は3.8倍に増えています。この方は糖尿病患者で、腎障害も引き起こしていました。
糖尿病を患ってから20年以上になり、残念なことに糖尿病性壊疽で、片足を切断されているのです。そして病院で10種類の薬を処方されていました。インスリンを毎日25単位注射して、今日まで頑張って生きてこられました。ところが、今はほとんど薬を服用されていないのです。インスリン注射は、すでにやめてしまいました。

「ストレスフリー療法」によって、糖尿病が治ってしまったということです。
血糖値をインスリン注射や薬によって糖尿病と共生されてきたのですが、今ではほぼインスリン注射抜きで、普通の状態を保てるようになったのです。ほかにも、HbA1cの数値も特筆に値します。ヘモグロビンは血糖値が上がると、血液中のグルコースとくっつく性質があり、グルコースと結合したヘモグロビンの一部分をHbA1cと呼んでいます。
そしてHbA1cは都合のいいことに、その計測時の値を示すのではなく、過去1〜2か月の血液の中の糖分、血糖値を推し量ることができるという、臨床の現場では、意味があるというか使いやすい数値といえます。その使いやすさゆえ、糖尿病患者の方はHbA1cを診断基準や血糖コントロールの指標にします。

「ストレスフリー療法」により薬を減らし、インスリン注射を絶った状態で、その指標が、元に戻りほぼ正常値になってしまったのです。この「ストレスフリー療法」の特徴として、血中インスリン濃度が下がりながら、血糖値が正常化していくのです。

この患者様は、糖尿病性腎症も併発されており、透析は時間の問題と言われていました。
糖尿病性腎症は、初期にアルブミン(たんぱく質)が尿中に増加することに始まり、常時尿にたんぱく質が出るようになります。これが常態化して、腎臓はさらに機能低下して、血性クレアチニンの上昇を認める腎不全期へと進展していきます。この患者様も、「ストレスフリー療法」実施後、腎機能が改善されてきました。
また、腎機能改善には、血糖値だけでなく血圧や生活習慣の改善が望まれますが、「ストレスフリー療法」により、ともに血圧も正常化されると、患者様自身の糖尿病克服への姿勢が高まりました。

食生活の改善、とりわけ肉中心の高たんぱく食から、野菜中心の食生活への切り替えのご努力もあったことを付記しておきます。腎臓は糸球体という毛細血管の集合体であることは広く知られていますが、「ストレスフリー療法」では、血管内皮細胞増殖因子(VEGF)や、血管作動性腸管ペプチド(VIP)が、有位に産生されることがわかっています。

人体にとって幅広い効能が知られているこのVIPは、免疫寛容(トレランス)にも、重要な役割を持つこともわかっています。つまり、私たちの体の全体のバランスを整えてくれていると考えられています。
繰り返しになりますが、VIPの分泌亢進は、心臓の重要な血管である冠動脈に作用し、狭くなった血管を広げるほか、同時に「ストレスフリー」で分泌亢進するVEFG(血管内皮細胞増殖因子)と協調的に働いて、血管の修復や弾力性を改善していると見られているのです。
「ストレスフリー療法」を行うと、一様に血管の弾力性が向上しています。
これは心不全の改善に有望であると考えるべき要素です。またVIPは、消化管を弛緩させて、膵臓や胆汁の分泌を促すほか、腸の平滑筋と血管を拡げて、消化や吸収を助けています。これらのことは自律神経のうち、副交感神経の優位の理想的環境を、誘導していると考えられます。

もう一人も20年来の糖尿病患者で、こちらは政治家の方です。私たちの「ストレスフリー療法」は、本書執筆段階でまだ6回しか受けておりません。1週間に1回治療していく中で、4週間経った時に採血させていただいて効果をみています。ちなみにこの方の場合は、薬を服用しています。インスリン注射も打たれています。そのほか、中性脂肪が217もありましたが、治療4回後、1か月後には114と、ほぼ正常になりました。血糖値も、インスリン注射は考慮すべきですが、治療4回後には122まで下がりました。さらにインスリン値もほぼ半分に減ったのです。

一般に、インスリンが効くことで、血糖値が下がると考えられていますが、インスリンの感受性が高まった結果だと考えられています。

今までの医学の常識を覆すほどの衝撃的なデータともいえます。
インスリン値が下がりながら、HbA1cあるいは血糖値も下がっていくことがわかってきました。インスリン感受性が高まったということなのです。そのことはストレスフリーによって、最終産物の一つとしてアディポネクチンが産生することがわかっており、アディポネクチンがインスリンの感受性を高めることが知られているのです。また、臨床的にいうなら、抵抗性が改善されたといえます。このインスリン濃度は後述しますが、臨床的には大きな意味があります。高インスリン血症は、癌との関連性が高く、その発生率を極めて高くすることが広く知られているからです。この方も「ストレスフリー」によって、治療中あるいは治療後の血流量が顕著に増えています。

= ストレスフリー療法研究会 了徳寺健二会長著『長生きのスイッチ』より抜粋 =