石井孝法 52

先日,日本体育学会で

「柔道投技における受の頭部速度および加速度の変化

 −頭部外傷の予防について―」

という題目で,研究を発表しました.

非常に難しい問題ですが,

建設的な意見をいただくことができ

発表してよかったと感じています.

発表で伝えたかった内容をひとことでいうと

「頭部を直接打ちつけずに加速損傷が起こる可能性は極めて低い」

ということです.

なぜ,これを伝えたかったのか.

それは,

マスメディアが,科学的根拠のないことを

あたかも科学的根拠があるように報道し

――医師に説明させることによって――

多くの人に誤った知識を植え付けているからです.

誤った知識を持っていては,正しい予防方法や

安全対策を考えることはできません.

事故件数を減らすことはできないのです.

現場で起こる問題は,多くの発生要因を含んでいます.

解決するためには多角的に検討する必要があります.

しかしながら,現場の方々はマスメディアの情報に強く影響を受けていて,

その情報に固執しているように感じます.

私の調べた中では,

日本共産党の宮本議員は,情報収集をしっかりしていて

問題を多角的にみています.

「安全対策の考え方」については,同意見です.

興味がある方は,ようつべで議員を調べていただけると

衆院文部科学委員会で平野文部科学大臣と

質疑応答している内容がみれます.

柔道の専門家・経験者として私にできることは,

柔道で致命的な事故・死亡事故が起こっているという事実を真摯に受け止め,

今後柔道でこのような事故が起こらないように

(学校管理下だけの問題ではなく)

検証できるものはしっかり検証し

安全対策を考えていくことだと思います.

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