新ルールについての雑感

2013年1月から新ルールが施行されました。

GSパリ、GPデュッセルドルフを現地での観戦を通した私の個人的な雑感を記載します。

・審判員1人制に関しては全く違和感は感じませんでした。
(もともとジュリーの介入が頻繁に起こるようになってからは、副審の意見は反映されにくくなってましたが)

・GSパリでは審判理事による介入はあまり見られず、それぞれの試合上でのジュリーが対応していたように感じました。しかしGPデュッセルドルフでは、審判理事が試合場へ行って指示を出す場面が多々見られました。
(今回の改正でセンターテーブルは各試合場にできるだけ任せるようにするとのことだったように思いましたが・・・。)

・審判の指導を出すタイミングが早い。海外の友人の中にはこれまでの柔道人生の中でこれほどまでに指導が乱発されるのをみたことが無いとのコメントをした方もいました。
(指導3まではポイントにならない為、審判も躊躇なく指導を与えている感がありました。しかしお互い技によるポイントがない場合は、指導1の差でも勝負がつくので、ポイントにならないからといって指導の重みが減ったということにはならないと思います。)

・上記に関連して、個々の審判により指導を取るタイミングにバラつきが見られました。これは今までにもよく見られましたが、指導のタイミングが早くなったことにより個人差がより目立つように感じました。また指導ジェスチャーを省略している審判も見られて、何についての指導だったのか不明瞭な場面も少々見られました。ジェスチャーの徹底が望まれます。

・指導1でも勝敗が決まるので、ゴールデンスコアの試合は数えられるほどでした。

・ブロック(奥襟などを持って相手に技を掛けさせないようにする)についても厳しく指導をとるとのことでしたが、ほとんど見られませんでした。やはりどうしてもその形であれば、攻めているように見える為、相手に指導が与えられていました。

・組み手を切ることに対して指導が与えられる為、組み合う場面が増え、それにより接近戦が増えたように思いました。そこから技が決まる場面も多かったように思います。加えて肩口を越えて持つクロスグリップから、すぐに巻き込んでいく技も以前より多く見られたように感じました。

・相手の組手を片手ではじく、切る行為などに対しての指導は、組み合わない状態が続いていれば見られましたが、はじいた後組みにいけば指導はあまり宣告されていませんでした。

・脚へのアクションに対する判断(反則か否か)には若干のバラつきはみられたものの、触った程度でも明確に見えるものにたいしては厳しい判断が下されていました。寝技への移行時であったり、連絡技の段階で、以前からの癖で手が出ていたりした場面での適用がみられました。しかしながら脚を持つ事がその試合の勝敗を決する、つまり一本と同様な反則であることについては、やはり、首を傾げたくなりました。せめて指導を与える、寝技への移行については認めるなどの変更がなされることを期待します。

まだまだ感じたことはありますが、主だったことについて記載しました。勿論全て私の個人的な主観によるものですので、個々によって感じかたは違うと思います。現況、新ルールについての情報が少ないと思われますので、参考にと思い記載しました。

ただ我々競技者サイドとしては、決められたルールに応じてやるしかないので、しっかりと対応していけるよう取り組んでいきたいと思います。

監督

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