チェリャビンスク雑感

現在、世界選手権のためにロシア・チェリャビンスクに来ています。大会初日は日本のテレビで、そして3日目から現地で観戦しています。

大会を通して、個人的に感じたことを挙げてみます。

審判について

・ジュリーによる訂正
技の効果の訂正が、ときには10〜20秒後に行われることもあり(高藤戦など)、ポイントの有無や大小などの判断によってその後の攻防の仕方が変わるため、試合を止めてでも訂正がある場合はその都度行うべきであると思います。(もちろん、試合にいらない間が生じるため中断はない方が良いのですが)

個人的にはやはり三審制で瞬時に判断を下し、その判定が大きく乖離していたり、判断が難しい場合のみにジュリーが介入する形式の方がスムーズだと思われます。

また副審役の二人が試合場外にて確認しているため(もちろん試合を見ているが同じ場所で同じ方向からの観戦となる)、その二人の意見がそろうと既に多数決で主審の判断は訂正される状況となり、一番近くで判断を行っている主審の目は軽視される傾向にあります。

また現在、映像にて判断することから、背中がついたかどうか、また肩などの畳への接地角度等が重要視され、加えて映像をスローモーションで確認することからも、技の勢いが着地面云々より低く判断される傾向にあると思われます。足技等で大きく崩して投げたと思っても、尻餅の状態で背中がつかないと技のポイントが与えられないのが現状であり、海外の選手もよくわかってるので体の効く選手たちは何とか、手を張って背中が着くのを止めています。

そして改善が難しい問題ですが、やはり審判やその試合場によって指導の取り方にばらつきが多いです。

・ルールについて

当初のルール改正で禁止されている、組手を手で払って切る行為などに対してはほとんど指導が与えられていない状況です。これも以前にこの場で述べましたが、ルールの文章と運用に大きな差があり、これに如何に対応、順応していくかが問われます。しかし日本はヨーロッパのように地続きではないため、また国内では当たり前ですが、文章をもとに解釈を行うことからこの対応に時間差が生じるのは否めませんが・・・。

・チェリャビンスクについて

人々は非常に親切で、気候も暑がりの私には最高です!
しかし、観光地では無いこともあり、街中ではほとんど英語が通じないので、久々に海外で苦戦していますが(苦笑)

町中いたるところに大会のポスターや選手の写真なども張られており、大会そして柔道に対する熱意を肌で感じています。
そしてそれが会場ではさらにヒートアップし、ロシア選手との対戦は声が聞こえないくらいの大歓声となります。

今日は、団体戦、有終の美を飾れるよう、選手の活躍に期待したいと思います。

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