金丸雄介 17

年間で、1番男子ソワソワする日。それは・・・

バレンタインデー。

大人になった今では、あまり期待することもなくその日を迎え、そして、その通り、期待することがなくその日は去っていきます。

中学生くらいの頃は、かなり期待してましたね。

でも、その期待を表に出すのが、カッコ悪く思う年頃だったので、その日はいつもより、かなりスカしていたことを思い出します。

地元の仲間内では、そういった「色恋に無関心な態度をとる」ことを「侍(さむらい)ぶる」と言っていました。

まさに侍ぶっていたのです。北陸の若武者。

しかし、その日は三つの関所を通過しなくてはいけません。

一つ目の関所は、学校玄関の下駄箱です。「チョコなんて興味ないし」っていう顔で靴を取り、その刹那、チラッと横目で確認する。

なし。だけど、至ってCOOL!!

二つ目は、教室の引き出し。ここは毎日、よく開けるとこだし、周りにクラスメイトがたくさんいるので、気配を消すのは至難の技。

無の境地。そっと開いて教科書を出し入れする。

なし。だけど、至ってCOOL!!ってか超COOL!!!

三つ目は最難関。誰かがチョコをもらっているところに出くわしたとき。

ただただ、うつむいて通り過ぎるのは悲し過ぎる。そう、ここは「ふっ」と鼻で笑って通り過ぎる。胸を張り、上を見上げて通り過ぎる。涙がこぼれないように・・・。

おそらく多くの男子は、この感情わかってくれるはず。モテ男は別ですが。

今では、あからさまに「くれ、くれ」なんて言う始末で、あの頃の侍魂はどこへいったのか。

現役もやめ、まさしく落ち武者ってとこですかね。うるせーっ。と一人荒くれる、野武士金丸でした。

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