秋本啓之 23

「舞い降りた天使」

そうだ!銀座へ行こう…と思い立ち、電車を乗り継ぎ「銀ブラ」しに行ってきました。

一通り買い物を終え、人混みのなか家路を急いでいると、ふとあるものが視界に入ってきました。

Why!? エンジェル?

なんと銀座の一等地に天使がいるではありませんか!?

私は目を疑い二度見…いやっ、三度lookingしてしまいました。

街行く人々はこの驚愕の事実を知ってか知らずか続々と天使を素通りして行くではありませんか!

何やら天使は、ビルの物陰から何かを用心深く見ているようでした。

私は「いけないっ!絶対にダメだっ!ダメなんだっ!」と分かっていましたが、天使が何を見ているのか確かめたい衝動に駆られ、気がつくと私は天使のもとへと歩み寄り同じポーズをとっていました。

天使が手にしていたのはハートの形をした弓と矢でした。

その時私の中で赤い身がはじけました…ではなく全てが繋がりました。

「はあ、はあ〜んさてはコイツこのビルに隠れながら自分の好みの女の子が通ったらこの弓でハートを射止めるつもりだな」と考えていると、「クスクス、クスクス」どこからともなく笑い声が聞こえてくるので声がする方へ目を向けるとさっきまで天使に無関心だった街行く人々が私と天使の顔を交互に見ながら笑っているではありませんか!

「はうわっ!」私は我に返り全てを悟りました。

そう!この天使は私だけでなく街行く人々全ての人に見えていたのだと…。

そして街行く人々は、私と天使のやりとりの一部始終を見て笑っていたのだと…。

その後私は、顔を郵便ポストの様に紅くし足早に銀座を後にしました。

皆さんも銀座へお越しの際は天使にご注意を…。

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