第68回 国民体育大会 スポーツ祭東京2013 初日結果報告

本日より3日間、東京武道館にて国体柔道競技が行われています。
本日は成年女子の試合が行われました。

成年女子のメンバーは、
先鋒:角田夏実(東京学芸大学)
中堅:今井優子(了徳寺学園)
大将:渡邊美奈(了徳寺学園)

1回戦  対 福島県チーム

先鋒戦 角田 ○合技 深谷(仙台大)
序盤、両者不十分な組手から攻め合う。1分ほどで、角田に「指導1」が与えられる。角田が奥襟をつかんで隅返にいき「技有」を奪う。そのまま横四方固で抑え込み合技の一本勝。

中堅戦 今井 ○肩固 川岸(帝京科学大)
立ち上がり、今井の動きが固く攻めあぐむ。中盤、相手が潰れたところ得意の寝技に持ち込み、肩固で抑え込み一本勝。

大将戦 渡邊 ○優勢勝 新田(日本エースサポート)
序盤に、相手に攻め込まれ渡邊が「指導1」をもらう。徐々に渡邊に動きが出てきて、背負投で攻める。残り1秒、片襟から左小内巻込を合わせて「技有」を奪い、そのまま優勢勝。

結果3-0 上々の滑り出しで2回戦へつなげました。

2回戦  対 愛媛県チーム

先鋒戦 角田 ○優勢勝 鶴岡(山梨学院大)
序盤から、厳しい組み手争いが続く。開始1分過ぎ、角田が組み際に小内刈を合わせて「有効」を奪う。その後、相手をうまくさばいて、そのまま優勢勝。

中堅戦 今井 ○優勢勝 清水(愛媛県警)
今井は積極的に前に出て攻撃を仕掛ける。相手に「指導1」が与えられる。中盤、今井が強引に腰車に入り「有効」を奪う。さらに今井が攻め、相手に「指導2」。その直後、今井が場外に不用意に出て「指導1」。後半、相手が強引に内股に入ったところ谷落で合せ「有効」を奪う。最後にも相手に「指導3」が与えられ優勢勝。

大将戦 渡邊 ○袖釣込腰 井上(山梨学院大)
 右の相四つ。渡邊は相手の右釣手をしっかり絞って、背負投、袖釣込腰で試合を優位に進める。残り10秒、相手が前に出てきたところ左の袖釣込腰を仕掛け一本勝。

結果 3-0 1回戦に引き続き全勝で準決勝戦に駒を進めました。

準決勝戦  対 東京都チーム

先鋒戦 角田 引分 五味(JR東日本)
 序盤に消極的な角田に「指導1」が与えられる。その後、角田は攻撃ペースを上げ、立技と寝技をうまくつなげて相手を攻めたてる。後半に相手に「指導1」が与えられる。なおも角田が攻めるがそのまま試合が終了し引分。

中堅戦 今井 ○内股 新井(三井住友海上)
 開始30秒過ぎ、組手十分な形から内股に入り、これが鮮やかに決まり一本勝。

副将戦 渡邊 指導2○ 白石(JR東日本)
 相手左のケンカ四つ。渡邊は右釣手をついてうまく距離をとる。白石は両襟をつかみ距離を詰めてくる。前半に、消極的な渡邊に「指導1」が与えられる。中盤、渡邊は左一本背負投で反撃し相手を腹這いに倒す。後半、相手が強引に前に出てきて渡邊に「指導2」が与えられる。そのまま試合が終了し優勢負。

結果 ?-1 内容勝ち 最後に渡邊が相手をしっかり押さえて決勝戦

決勝戦  対 静岡県チーム

先鋒戦 角田 ○腕挫十字固 金田(帝京大)
 開始から、角田が積極的に前に出る。後手に回って下がる相手に「指導1」が与えられる。後半、接近戦となり、相手が内股にいこうとするところ、角田が小外刈で切り替えし「有効」を奪う。そのまま寝技に移行し、角田が得意な形から十字固に入り一本勝。

中堅戦 今井 ○移腰 村山(筑波大)
 相手左のケンカ四つ。今井は開始から積極的に前に出て、攻撃を仕掛ける。相手も左腰を前に出して応戦する。中盤までに相手に「指導2」が与えられる。後半、相手が左腰を前に出したところを今井が右手で腰を抱き上げ、裏投にいこうとする。しかし、相手がこれをこらえ、今井が移腰に切り替えて豪快に一本勝。千葉の優勝を決めました。

大将戦 渡邊 ○指導2 土屋(松前柔道クラブ)
 相手左のケンカ四つ。渡邊は右釣手をしっかりついて間合いを取る。相手が出てくるところに一本背負投を合わせて、いい場面を作る。中盤に消極的な相手に「指導1」が与えられる。さらに渡邊は相手を攻めたて、後半にも相手に「指導2」が与えられ、そのまま試合終了。優勢勝。

結果 3-0 最後も全員が勝利し千葉県は最高な形で優勝しました。

 先鋒角田は、関東ブロック、本国体、また学生大会と試合を重ねるごとに成長し、自信をつけていったように見えました。プレシャーのかかる中、しっかりと責任を果たしてくれました。彼女の得意な形の1つである「十字固」は現在の日本女子柔道界の中では高いレベルにあるといえるでしょう。今後、さらなる活躍を期待します。

 中堅今井は2009年の新潟国体から、関東ブロック、本国体ともに全戦全勝、勝率100%という驚異的な強さでチームの核となってくれました。まさに「国体の女神」として、400戦無敗のヒクソン・グレイシーと肩を並べたといっても過言ではありません。

 大将渡邊は78kg級でありながら、無差別である大将にエントリーし体格差のある相手とよく戦ってくれました。特に初戦、2回戦は、1.5倍はある大きな相手を豪快に投げ飛ばし、会場を大いに沸かせてくれました。

最後に、千葉県柔道連盟の皆様をはじめ、多くの方々にご支援いただきましたことを、この場を借りて深く御礼申し上げます。今後とも応援のほど、よろしくお願いいたします。


千葉県成年女子監督 金丸雄介

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