鳥居智男 36

昨日の世界柔道では日本人ゴールドメダリストは誕生しませんでした。

皆、あんなに練習してるのに、なかなか現実は厳しいなぁと感じさせられました。

タックルがレスリングスタイルと言う事で、オリンピック種目に柔道が今後も残って行く為に区別の付かないスタイルは排除され、正しい姿勢で美しい柔道を目指す世界柔道の方向性で、日本人には有り難い時代が来たとは思っていました。

しかし、外国人も最近は足技も上手く、器用に成って来ています。

昨日も日本人が外国人に足技で投げられるシーンを何度か観ました。

組めば勝てる、両手を持てば勝てると感じますが、やはり日本人は組むまでに時間がかかります。

組み合うまでの攻防ではどうしても、外国人が力が強く、持たせてもらえなかったり、引きちぎられたり、後手に回る事が多いです。

ほとんどの外国人は同じ方の袖と衿、または背中や日本人があまり持たない腕の裏等を持ってまず攻め、そこから自分のペースに持って行き、投げや、返しに来ます。

我々日本人と似ているお隣り韓国の選手はどうかと言うと、けっこうそれ以外に対応が出来ています。

片手で柔道する技術を持っています。

力負けして頭を下げられない限り、先々攻めているように感じます。

しかし、綺麗な技とは言い難く、掛け逃げ気味です。

今のルールは早く攻める事が要求され、じっくりやっているとすぐ指導が来ます。

よく日本の練習では、早く組むように、片手で居ないようにお叱りを受けます。

確かに組んで掛ける事が理想ですが、理想を重んじる固い考えを捨て、勝つ為に何をすべきか、国際的な進んだ考えが必要だとやはり感じさせられました。

相撲も外国人にやられっぱなしです。

一本を取る為に、投げる気が無くても、組む為に掛ける、相手を誘い出す為だけの技術ももっとやるべきだと、私は思います。

そんな事してたら投げる技術が衰退すると怒られるかもしれません。

しかし、綺麗に投げる練習は子供の頃にやっておく事で、大人の最前線では、もっともっと先の準備をすべきだと思います。

俺はこんな柔道がしたいんだと言って、パワーもスピードも格上の外国人にやらせてもらえなければ、負けるわけです。

誰よりも多い練習も勿論必要です。

しかし、自己満足では仕方ないわけであり、意味ある反復練習と、海外の経験が絶対必要だと思います。

辛口で好きな事を言ってしまいましたが、やはり日本人、これからの後輩達に勝ってもらいたいですからね。

自分でも、サッカー界のカズやゴンのように、チャレンジをして行きたいとは思っては居ます。

昨年、十七年間やってきた、66KG級の階級で、減量が出来なくなり、海外遠征で倒れ、試合をせずに日本へ帰って来て、その失態から全日本をクビに成りました。

階級を一つ上げ、最チャレンジをし、全日本実業団で優勝しましたが、講道館杯の出場は認められず、この一年間、会社にもご好意で柔道をさせていただき、チャレンジしてきました。

しかし、今年の実業団大会では二位で、結果にはつなげられませんでした。

おじさんは優勝しないと何も言えません。柔道界は先を見て、若手を育てるシステムの業界です。

与えられている条件は認識はしています。

悔しい限りです。

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