熱狂と人気!

2011年の世界選手権も28日に終了しました。

ご存知のようにフランスの屋内競技場で最大規模のパリ・ベルシー体育館に連日溢れんばかりの観客が押し寄せ、選手の一挙手一投足にすさまじい興奮と熱狂を繰り広げました。

改めてフランス国内での柔道人気の高さを肌で痛感しました。

なぜそこまで?と思わせるほどの人気と関心の高さ。次の日には宿泊していたホテルのフロントの人たちも「昨日の試合は・・・だった。」などと柔道が話題になっていました。そして共通しているのが、みんな柔道のルールなどを良く理解しているということ。やはり登録人口で日本の3倍弱に迫る勢いを物語っていると思います。

しかし既報どおり、その登録人口のほとんどは子供たちだと聞きます。つまり親御さんたちがしつけのために子供たちを道場に連れて行っているようです。言い換えれば、柔道が教育的価値の高いものとしてフランス社会にしっかりと根付いていることが伺えます。

大会でのメダル獲得やスター選手の活躍なども大きな要因ではあると思いますが、こうした柔道のとらえ方自体が、フランスでの柔道に対する人気と関心の高さにつながっている鍵ではないかと思います。

世界選手権が始まる2日ほど前に、日本のある大学の先生がパリの街でリネールを見かけたそうです。その先生はリネールと面識は無かったようですが、リネールはその先生の柔道家らしい体格とつぶれた耳を見るなり、近寄ってきて、しっかりと礼をして挨拶をしたそうです。その先生も非常に感心しておられました。

昨年のりネール選手の無差別級表彰式での態度について物議がかもし出されましたが、彼のこうした態度が今回の素晴らしい内容での連覇につながっているのかなと思わせる話でした。

日本柔道は勝利を求められることは言うまでもありませんが、こうした柔道の持つ教育的側面の益々の充実、そして関係者の更なる人間的成長が好結果につながる一番の近道だと肝に銘じて、今後も取り組んでいきたいと思います。

監督

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