突然の別れは、
後になって、辛く悲しくなるものなのですね…
出会った時から心惹かれるものは感じていました。
ただ…
あの頃の私にとっては高嶺の花、憧れの存在でしかありませんでした。
ようやく手にした時のあの喜びといったら、言葉では言い表せません。
黒く品やかな髪。
抜群のプロポーション。
少しお高くとまってる雰囲気はあるが、嫌味がない。
気品高く凛とした佇まい。
まさに理想的。
ずっと一緒にいたいと思いました。
しかし…
彼女に起こった問題を支えることができず、なす術なく手離すこととなったのです。不甲斐なく…
別れなんてそんなもの。
そう思いました。いや、そう自分に思い込ませたのかもしれません。
その日は、雨上がりのよく晴れた日だったことを、よく覚えています。
別れがあれば出逢いがある…よく言ったものです。
別に妥協をした訳ではありません。
生活を崩したくなかっただけ。
自分に見合うものの中で好きな子を選んだだけ。
度胸がなかっただけ…
いい奴なんですよ。こいつ。
小さい割によく飯は食うけど、賢いし、肌白いし、走るのだって早いし…
これから、よろしくな。
でも…
今でも、あの彼女のことが頭に浮かんでくるんです。
私の知らない誰かと一緒にいるのだろうか?
街ですれ違っても、知らない顔をするのだろうか?
元気にしてるのだろうか?
ずっと、消えないでしょうね…
似ている姿を目で追ってしまう、今日この頃です。